赤い狼 壱
そうだよね。
制服、シワになっちゃ困るし…。
「じゃぁ、お言葉に甘えて…使わせてもらいます。」
「ブッ!そんなにかしこまるなよ。」
「や。だって一応、部屋使わせてもらってるし…。ごめんね。なんか…図々しくて。」
そ言いながら頭を下げる。
本当、棗には悪いな。今度また何か作って持って来よ!
「ぃぃよ、別に。俺が言い出した事だし。稚春は何も気にしなくてぃぃよ。」
「でも「駄目。今日はお言葉に甘える日なんだろ?大人しく、これ着とけ。」」
棗は私の言葉を遮ってスウェットを私に渡す。
それを受け取って
「は、い…。」
と頷く。