赤い狼 壱
すると
「よし、ぃぃ子。」
と優しく笑って私の頭をよしよしと撫でた。
…なんか…
さっきから棗がいつもの棗じゃ無いような気がするのは私の気のせいかな…?
不思議に思ってまだ私の頭を撫でている棗をジッと見つめる。
すると棗は
「あ。じゃぁ、俺外に出てるから着替えたら呼んで。」
と言ってそそくさと部屋から出ていってしまった。
…本当に今日の棗は変だ。
どうしたんだ?
そんな事を思いながら棗を待たせないように早めに着替えた。