赤い狼 壱
「あ~。疲れたぁ~。」
「急に首を締めるなんて、ひでぇ事してくれるよな。隼人は。」
「うるせぇ。」
「あ、また仕事途中だった。」
それから暫くして隼人が誰かを連れて帰ってきた。
でも、今は連とゲーム中だからそれどころではないのだ。
あ。連っていうのは、さっき私と言い合いしてた糞ムカつく黒髪くんね。
数人の男の声がしたけど私達はそれに反応もせずにゲームに夢中。
「えっとね、ここは…この地点でジャンプして、ここでポイント稼ぐの。」
「おぉっ!?スゲェッ!何だ今の技!お前人間か!?そんなん何処でやんだっ!?もう一回教えろっ!」
「教えろ?誰に向かって口きいてるの。教えて下さい、でしょ。
もう、しょうがないなぁ。だから、ここでこうして…
はい、分かったでしょ!」
「スッゲェー!稚春、コントロールさばき半端ねぇー!稚春っ!ここのボスはっ!?」
「ここは…こうして、ここでジャンプっ!分かった?後は任せたっ!頑張れ連っ。」
ぽんと連の背中を叩く。
ボスだぞ、頑張れ~。