赤い狼 壱
考えてみたらそうじゃん、何で私が文句言われなくちゃいけないの。と不満が出てきた。
えーい。こうなったら私も睨み合いこの仲間に入らせてもらう!
「ねぇ、あ゙ぁ゙?じゃなくてさ、心配しなくても私は誰の物にもならないわけだから別に睨み合いこなんてしなくていいよ。
……って、みんな聞いてるっ!?」
せっかく私が睨み合いこに参戦したのに残念ながら、五人とも私の話なんて全然聞いてなくて、未だ睨み合いこ。
………おーいっ!
人の話はちゃんと聞けよ!
何気に寂しいな、とか思う。
そんな中、隼人が急に私の方に顔を向けた。
「つーか、稚春も稚春でベタベタベタベタッ!何、連に気安く触られてんだよ。
挙げ句の果てには稚春は俺のもんとか言われやがって。」
ぽけーとしすぎなんだよ、と眉を真ん中に寄せて言ってくる隼人にカチーンときた。
私の話は聞かないのに文句だけは言ってくるのね。俺の話はちゃんと聞けって?
ふざけるなよ!!