赤い狼 壱





しかも




「うん~。だから隼人は総長だよ~?」




奏に肯定された。


う、嘘だ。私は信じない。断じて信じないぞ!!隼人が総長だなんて、そ、そんな笑えない真実!




「いやぁーーー!!!最悪!すいません、すいませんっ!今までのご無礼をお許し下さい!ご勘弁をー!」



「うるせぇ!!!」




隼人が総長だって分かった瞬間、隼人に今までしてきた数々の悪行が走馬灯のように頭に浮かんできて、ひたすら謝る。


そして、土下座をしようとしていたところで隼人が一喝してきて動作を止めた。




「だって…。」



「だってじゃねぇ。ギャーギャーうるせぇんだよ。ちったぁ静かにしてろ。」




ソファーに腰かけたまま、目の前にあった机に足を上げる隼人。


その眉間には皺がくっきりと刻まれている。明らかに不機嫌だ。




「煩いって…。」



「本当の事だろ。」



「なんだと!?」




ムカムカムカムカッ!



人が真剣に謝ってるっていうのにその態度はなんなのよ!塚、何で私があんたに謝ってるのか分かんなくなってきたわ!


あんたに謝る理由なんてない気がしてきた!




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