天使と悪魔のLOVEGAME【完結】


『大原ちゃん…大丈夫…?』


紘一さんは私の顔を覗き込んだ


「だいじょうぶですぅ…」


ホントは全然大丈夫じゃない…


ついつい飲みすぎたみたいでしっかり立てない…


『その様子だと帰ったほうがいいね。車で送らせるよ。』


「いいです…歩いて酔いを醒まさないと…」


私は紘一さんのありがたい申し出を断った


弟達に酒で酔ってるところなんて格好悪くて見せられない…


「すいません…。今日はありがとうございました…。」


うっ…気持ち悪い…


早く帰ろう…


私は心配そうな紘一さんに挨拶をし終わるとそのまま会場をあとにした―…




春だというのに4月の夜はまだ肌寒い


あのドレスから、連れてこられた時に着ていた普段着に着替えたとはいえ…


寒い…


寒さに弱い私の体から体温が抜けていく…


もう…早く帰ろう…


お酒は抜けてしまっていた



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