天使と悪魔のLOVEGAME【完結】

『んっ!!ちょっちょっとぉ!!』


大原はバタバタともがいていたが俺は更に腕に力をこめた


放さない―…


わかんねぇけど強くそう思う


ホッとする…


こいつの声を聞くだけで…


存在を認識するだけで…


思い返せばいつだってそうだった


お前は俺の一番近くにいた


他の女と違って、お前は俺を求めなかったのに…


頭の中でこだまするのは愁のあのセリフ








“お前、大原が好きなのか…?”









愁…


俺、まだわかんねえ…


何が愛で、何が恋だとかっていう認識力は遠い過去に捨ててきたから…


この気持ちが何を表すのか、曖昧で漠然としている


それでも…





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