天使と悪魔のLOVEGAME【完結】



「うわぁ…懐かしい…っ!!」


思わず歓声をあげてしまった


学校から私達がやってきたのは通っていた中学から程近い公園


よく八頭と喋ったなぁ…


あの頃は何時間喋ったって飽きなかった


『あそこに座ろっか』


八頭が指さしたのは木でできたベンチ


見覚えのあるそれは3年前より少し色褪せていた


2人であの時と同じように並ぶ


並んだ影は八頭のほうが大きくなっていた


『俺…凪に謝らなきゃいけない…。本当にごめん…』


八頭は気まずそうに私の手を握った


「謝らないでよ…」


私は八頭から目を逸らした


『俺はずっと…ずっと凪が好きだよ…』


「離して…私はそんなセリフが聞きたいわけじゃないわ…」


握られた手をそっと離す


『俺は凪が嫌いになったからあんなことをしたんじゃないっ…!!』


八頭は感情を押し殺したように叫んだ





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