天使と悪魔のLOVEGAME【完結】
『平気なのか…?』
下を向きながら通り過ぎようとした時、上から声が降ってきた
「つけてきたんですか?暇人ですね」
足はピタッととまり、私は頭上から声を降らせた相手に強烈な皮肉を浴びせた
『バーカ。傷心のお前を見に来たに決まってんだろ』
そいつは私が嫌いなタバコを吸っていた
「傷心?バカ言わないで。この私がたかが男ひとりに別れを告げるのに傷つくって言うの?」
私は大原 凪
男はよりどりみどり
ひとりに別れを告げたって、また次を探せばいい
『可愛くねえ、女…』
そいつはタバコをもみ消し、私の目の前を歩き出した
八頭もそうだった
隣を歩くのはなんとなく居心地が悪いと言って私の前を歩いてた
「っ…!!…さと…!!」
小さく、振り絞るように叫ぶ
なんであんたなの?
いつも私には厳しいくせにっ…
なんであんたが今、この場にいるのよっ…