天使と悪魔のLOVEGAME【完結】
『それで?なにで返してくれるわけ?』
「………はぁ?」
見上げると匡人はニヤニヤと笑っていた
『とぼけんなよ。お前に胸貸してやっただろ?貸したものは返す。これはどんな貧乏人でも有効なはずだろ。』
実家が金持ちのくせに!!
「何でもいいですよ…。金品以外なら。」
あーあ…
また当分、雑用かな…
心の中で舌打ちをした
『んじゃ遠慮なく』
匡人は艶やかに微笑んだ
ゆっくりと
確実に
誰もを蝕んでいく
悪魔のような笑み―…
ドクンッ!!
どう…して…?
今日に限って心音が速い
私…どうしたの…?
匡人の顔がいつになく真剣で私は目がそらせなくなった
次に起こる出来事は予想できるのに体は金縛りにあったかのように動かなかい
長い指が腰まである私の髪をとかす
吐息が聞こえるくらい顔が近づく
私は静かに瞼を閉じた