天使と悪魔のLOVEGAME【完結】
~MASATO~
「海…?」
『そーだよ。う、み!!』
半ばやけ気味の愁は吐き捨てるように言った
「何で俺が行かなきゃいけないんだよ」
ネクタイを一気に引き抜くと愁は俺の胸ぐらを掴んだ
『俺だってなぁ!!美弦と2人で行きたいに決まってんだろ!!』
マズい…
完全にキてんな…
「また、紘一さんに邪魔されたか…」
そう言うと愁はぐっと喉を詰まらせた
図星かよ
「行かないからな」
俺は愁の腕を振り払い、再び雑誌に視線を落とす
『来いよ』
「行かない」
『来い』
「しつこい」
俺は雑誌を閉じた
「俺が行っても仕方ないだろ?」
お前たちの間になんか死んでも入りたくない
そう思っていたのに愁の次の言葉は俺の気持ちを揺り動かした
『大原も来るらしいぞ』
愁はニヤッと笑った
「ふ~ん…」