天使と悪魔のLOVEGAME【完結】

~MASATO~



「海…?」


『そーだよ。う、み!!』


半ばやけ気味の愁は吐き捨てるように言った


「何で俺が行かなきゃいけないんだよ」


ネクタイを一気に引き抜くと愁は俺の胸ぐらを掴んだ


『俺だってなぁ!!美弦と2人で行きたいに決まってんだろ!!』


マズい…


完全にキてんな…


「また、紘一さんに邪魔されたか…」


そう言うと愁はぐっと喉を詰まらせた


図星かよ


「行かないからな」


俺は愁の腕を振り払い、再び雑誌に視線を落とす


『来いよ』

「行かない」

『来い』

「しつこい」


俺は雑誌を閉じた


「俺が行っても仕方ないだろ?」


お前たちの間になんか死んでも入りたくない


そう思っていたのに愁の次の言葉は俺の気持ちを揺り動かした


『大原も来るらしいぞ』

愁はニヤッと笑った


「ふ~ん…」




< 136 / 210 >

この作品をシェア

pagetop