天使と悪魔のLOVEGAME【完結】
『暇…』
「海に行かないって俺たち何しに来たんだろうな…」
ベッドに寝そべり雑誌を読む凪の背中に語りかける
大体、夏だって好きじゃない
日本の夏はムシムシしていて最悪
個人的には冬のほうが好きだ
「出かけるか…」
退屈すぎて死にそうだ
それに…
密室にいると自分が何をするかわからない
『私も行くわ…』
あっさり同意した凪とともにホテルを出た
『あっつ―い!!』
凪は額に左手をかざし、右手を団扇のようにパタパタと動かした
「確かに暑いな…」
日差しが眩しくて俺も眼を細めた
『それでどこに行くの…?』
「あ―…考えてねえ」
っつーかこの暑さで頭が回んねえ
舗装されたアスファルトと人工的な街並みの中をまっすぐ歩く
とにかく早く涼しいところに行きたい…