天使と悪魔のLOVEGAME【完結】
『ひやっ!!やめてよ!!取り消すからぁぁ―――!!』
凪は俺の頭に必死になってしがみついた
「調子に乗ったお前が悪い」
『やめてぇぇぇ――!!』
凪の叫び声があまりにでかかったので俺は仕方なくもとのように凪を担いだ
『……ねえ…なんで私、荷物みたいな扱いなの…?』
凪は不満そうに呟いた
「お姫様抱っこにしてやろうか?」
『…遠慮しときます』
「遠慮すんなよ」
ニヤッと笑って今度はお姫様抱っこをしようとする
『絶対ヤダ!!』
凪の嫌がる顔を見るのが好きだ
やっぱり俺の性格は最悪かもしれない
こんなやり取りをしているうちに目的地に着く
『ホントは優しいよ、匡人は…』
凪をおろす前に微かに聞こえた響き
こんな俺を優しいと言えるお前はきっと天使みたいに慈悲深い
そう…思った―…