天使と悪魔のLOVEGAME【完結】
LOVEGAME~NAGI・MASATO~
「貸せよ」
凪の手からボストンバッグをひったくる
『…ありがと』
照れたように髪を耳にかける仕草は男を惹きつける
どうしてこんなに…
「どういたしまして」
愛おしい―…
とりとめのない話をしながら駅へと向かい、電車に乗る
あまりにいつも通りすぎて拍子抜けしてしまいそうだ
やっぱり昨日のことは夢で、俺は凪にからかわれているんじゃないか…?
そんなことばかりが頭を渦巻く
ずっと欲しかった――…
凪が――…
他の誰でもない、こいつがずっと欲しかったのに…
昨日の出来事は間違いだったのだろうか…?
俺は―…
当たり前の人の愛し方もわからないから――…
何が正しくて何が間違った愛し方なのかわからない