天使と悪魔のLOVEGAME【完結】
「七瀬さん、これコピーして」
『はぁい』
書類を渡し、印刷室に小夏を追い出す
甘ったるい声の余韻が生徒会室に残る
俺は隣に座る大原を横目で見た
「大原」
カチカチ
電卓の音が大原の代わりに返事した
「大原」
トントン
書類を整える音が響く
「返事くらいしろよな…」
ホントにいい度胸してんな?
『ホントに何でもありませんから…』
大原は出来上がった書類を手渡してきた
「ふ~ん…」
ざっと一通りチェックしてみる
「ココとココとココ、間違ってるけど…?」
大原らしくない凡ミス
ゼロの数が足りない
チッ!!
大原は舌打ちをすると、苦々しげに頭をかいた
『最悪…』
大原はもう一度清書し直した
「お前、地がでてるぞ」
『お互い様でしょ?』
そうこうしている内に小夏や他の生徒会員がやってきて、また生徒会室は騒々しくなっていった――…