天使と悪魔のLOVEGAME【完結】
好き…?
誰が誰を?
「ハッ!!冗談だろ?」
俺は愁の問いかけを鼻で笑った
冗談じゃない
誰があんな可愛くない女に惚れるんだよ!!
幸せボケで頭がおかしくなったか?
『素直じゃねぇな…』
愁はボソッと小声でそう言った
『匡人、早く自分の気持ちに気づけよ…』
愁は立ち上がり、扉を目指した
「気づくもなにも…」
あいつはただの玩具
暇つぶしの道具
それ以上でもそれ以下でもない
俺にとって大原はそういう存在だ
今までもこれからも…
パタンと扉が閉まる音がした
俺は再びタバコをとりだした
ただの玩具
暇つぶしの道具
それだけなら俺はどうしてあいつにキスしたんだよ…
矛盾…してるよな…
辻褄の合わない自分の行動
その答えを探すかのように俺はまた物思いに耽った――…