天使と悪魔のLOVEGAME【完結】



「なあ―?」


大原は黙って書類をパラパラとめくった


シカトかよ…


あれから1週間


お互いを名前で呼び合うようになり、噂は真実味を帯びてきた


今では愁と美弦ちゃんを凌ぐ有名ぶりだ


「可愛くねぇな…」


聞こえないように言ったはずなのに地獄耳の大原には聞こえていた


『可愛くなくて結構です』


大原は椅子から立ち上がると棚にあるファイルを取りに行った


ふーん…


俺はファイルを手にとっている大原の背後にまわった


『ひゃあ!!』


腰に腕をまわすと軽く悲鳴を上げられた


『な、なにすんのよ!!』


棚と俺に体を挟まれた大原は身動きがとれず、そのままの体勢で驚きの声を上げた




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