もし
ある日あいつは現れる

白馬に乗った王子様。



青いマントをヒラヒラさせて、爪先がとんがったギラギラ光るゴールドの皮靴なんか履いちゃって。



なんだかよくわからないけど、いつでも戦闘体制らしいゴツゴツした服装で全身青に包まれている。



肩パット入りすぎの王子様。


顔はモザイク、もしくはどこかのアニメのキャラクターのようにキラキラ輝く目。そして歯。




眩しいくらいうっとうしい。





………と、まぁこれがあたしの想像する王子様ってやつ。



そんなわけのわからない王子様とやらに手を差し伸べられて、『君も乗るかい?』なんて言われても。



あたしなら、『いいえ結構!白馬より自転車がいいもの』と言うだろう。



あたしはそんな、何次元にいるかわからない『王子様』なんてものに興味はない。



それよりかは、道端でおっちゃんに『かわいいねぇ。彼女オレと遊ばない?』と正々堂々ナンパされた方が現実的で魅力的だ。


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