年下のきみ
「あ、明けた。」


テツがボソッと呟いた後、お父さんお母さんと


『明けましておめでとうございます。』


挨拶を交わす。


「そうだ、2人で初詣にでも行ってきたら?」


お父さんの言葉で私はテツと近くの神社に向かう。


あまり大きくはない神社だったけど、人は沢山居た。


「みちる、はぐれないように。ほら。」


そう言ってテツは私に左手を差し出す。


外はこんなに寒いのにテツの手は暖かい。


私達はお参りをする為に列の最後尾に並んだ。
< 186 / 238 >

この作品をシェア

pagetop