年下のきみ
「お前と学校で会うのは今日で最後なんだなぁ。」

『そうだね。』


廊下の窓枠にひじをついて、私とツバサは中庭を見下ろしている。


「俺、みちるの事本当に好きだった。」

『うん、私もツバサの事本当に好きだったよ。』


お互いに付き合っていた頃を思い出していたんだと思う。


「守ってやれなくてごめんな。」

『ううん。』

「テツとこれからも幸せにやっていけよ?」

『ツバサも杏奈ちゃんとずっと幸せでいてね?』


私は何故か涙がこぼれそうになっていた。


きっとツバサもそうだったんだと思う。


永遠の別れなんかじゃないけれど、

最後に握手をしてツバサは教室に戻っていった。
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