年下のきみ
『妊娠したみたい。』


その言葉にテツは目を見開いて私を見た。


『病院にはまだ行ってないけど、検査薬で陽性だったの。』

「そうなんだ。」


その一言でテツは黙り込んでしまった。


テツ、何を考えてるの?


子供が出来たのは嬉しくないの?


どうしようもない不安で私はテツの顔を見る事が出来なかった。


すると、


「…っく…ひっ…く…」


慌ててテツを見ると泣いている。
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