年下のきみ
しばらく沈黙の後


「先輩は…可愛いね。」


カジが小さい声で呟いた。

けど、私にはかすかに聞こえたよ。


私が…可愛い?


カジ、頭おかしくなっちゃったんじゃない?


「さて、帰りますか?」


何事もなかったかのように、

カジが勢いよくベンチから立ち上がる。


『そうだね。』


駅でバイバイして帰ってきた。


さっき聞いたカジの言葉は、

きっと深い意味はないよね。
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