桜の木の下で
「わたし全然唄上手くないし・・・声澄んでないし・・・」

「おぬしの唄は綺麗じゃよ」

微笑みながらほめてくれる
刹那。

嬉しいけれど切ない・・・

私が桜乙女だからなんだね。

私の実力じゃなくて桜乙女の力が刹那を3000年の眠りから解き放った。
なんだろうこの気持・・・

「ねえ・・・・刹那?」

「なんじゃ?」

「私が桜乙女だったから刹那に出会えたんだね。」

「急にどうしたんじゃ?」

「ううん・・なんでもない。」

「瑠璃?」

「ごめん私お手伝いに行かなきゃ」

「おい瑠璃?」

私は勢い良く刹那の膝から飛び降りた。結構な高さだったと思うけど私は見事綺麗に着地した。

これも桜乙女の力・・・・かな。





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