桜の木の下で
ご飯を食べ終えて部屋に戻って来た。

桜の匂いがして窓を開けると桜の木が風になびいていた。

「うわあ・・・・綺麗。」

月明かりに照らされて桜は煌いていた。

思わず外に飛び出すと桜の木の前に立ちすくむ。

なんて綺麗な桜の木・・・・
私は毎年この季節になると毎夜毎夜桜の木を眺めに夜は外に出る。

そんな私も今年で16。

私の家は古いしきたりがあり、16になると女は嫁にいかなければならないというしきたりがある。

まだ恋もした事無いのに・・・・

知らない人のお嫁になんて行きたくない・・・・

私は無意識に唄を口ずさんでいた。




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