桜の木の下で
「のう瑠璃?」

「なあに?」

顔をあげるとキスされた。
「っ不意打ちなんてずるい・・・。」

真っ赤になって俯く私。
その姿を面白そうに見る刹那。

「のう瑠璃?」

「っまた不意打ちはだめよ?」

「わかっておる。」

「じゃあなあに?」

「愛しておるぞ。」

そう言って優しく微笑む刹那。

刹那は私を泣かせる名人だね。
幸せで涙があふれてくる。

涙を流したまま私も答える。

「私も刹那を愛してる。」

そう言ってほほ笑むと刹那は今度は深い長いキスをした。


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