俺に敵なんざいねぇ


俺はそう言い捨てて煙草に火を点けた。


「颯、誰か来たらどうすんねん」


「何が」


「煙草や」


「別にどうもしねえぇよ」


俺とトウマが話してたら隼人が、


「おい、誰か来たぞ」


そう言ってドアの方を指差した。


ドアの方を見ると一つの人影があった。


俺ら三人がドアの方を見てるとドアが開いて中に一人の女が入って来た。


「……」


「……」


「……」


「……」


女は俺らの事をじっと見たまま動かない。


ってか、こいつ誰?


この学校では見ない顔だ。


「誰だお前」


俺が煙草の煙を吐きながらそう言うと女は、


「あたしも煙草吸いたくてここにきたんだけど。あたし一緒に吸っていい?」


「……」


「……」


「吸っていい?」


…この女何言ってんだ?


俺らが怖くねェのか?
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