涙色の感情

恋をしてはならぬ


目を閉じると、心臓の音だげが耳に届く。



何故か、昨日から心臓がドキドキ音を立て高鳴っている。



私は、静かに目を開き、あたりを見回す。



今日も、中庭のベンチで1人静かに地味なお弁当をゆっくり口に運ぶ。



お弁当を食べながら、心の中で思う。



知らない男の子に恋をしてはならぬ。



あと、1ヶ月もすればこの高校を卒業し、みんなと別れる。



そんな中、恋をすれば絶対に悔いが残るだろう。



増してや、昨日のぶつかった男の子は私の知らない人。



相手の事を知るまでにかなりの時間がかかるだろう。




だから、恋はしてはいけない。



私は、胸にその言葉を叩きこめる。



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