涙色の感情

彼が私の名前を呼び捨てしてくれるなんて、私が彼の名前を呼び捨てで呼べるなんて、行き成り距離が縮まり過ぎじゃないの?



でも…でも…でも。



凄く、嬉しくて。ついつい、目から淡いピンク色の涙が流れる。



「えっ?桜…俺なんか悪いこと言った?」



「いいえ、龍輝と仲良くなれたことが嬉しくて」



私がそういうと彼は本で自分の顔を隠した。



「龍輝?」



私、何か悪いことを言ったのだろうか。



彼を傷つけるようなことを言ったのだろうか。



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