涙色の感情
綺麗な彼女と笑み
「桜と篠本…?」
下駄箱で靴を履いて下駄箱を出ると、宮坂さんが居た。
不思議そうな顔をして私と龍輝の名前を呼ぶ。
そして、また悲しそうな表情だった。
私は、宮坂さんの悲しそうな表情を見て初めて悟った。
取り返しのつかないことを私はしてしまったと---心の底から感じた。
「宮坂さんも一緒に帰りますか?」
私は、怪しまれないように宮坂さんも誘う。
「…私は、いいや。2人の邪魔をしちゃうから」
いつもより、低い声で宮坂さんは言った。
私、宮坂さんを傷つけた。