涙色の感情
卒業と表情
龍輝に振られたのが昨日。
そして、今日は卒業式。
卒業式は、ずっと何も考えずに唯ただ、やるべきことを無表情でやっていた。
卒業式には、梅も来ていた。
今日の朝、梅は静かな声で私に言った。
「お姉ちゃんこと、もう嫌いじゃないから」
梅は、私を嫌う事をやめた。
そして、満面の笑顔を私に向けた。
…その瞬間私の胸は和みと共に苦しみが襲った。
「そう、ありがとうね」
引きつった顔で私は言った。