初恋フレーバー
友情と愛情の間で
高校1年の夏…

それぞれの想いを

胸に秘めたまま

夏休みに入る。



終業式を終えた4人は

いつものファミレスにいた。



「あぁー、やっと夏休みだ。
学生にとってはこれだけが
楽しみだよなぁ。
勉強頑張った甲斐あったよ」



淳は満面の笑みで

話していた。



「なにが勉強だよまったく…
赤点ギリギリの点数
ばっかのくせによく言うよ…」


青希は嫌みったらしく

淳を見た。



そんな2人に

千鶴は言った。



「それはリンクもでしょーが。
私から見たらどっちも
たいしてかわんないわよ。
ほんとに2人揃って
留年しても知らないからねっ」


青希と淳は顔を見合わせた。



「がっ…頑張ろうな…リンク…」


「おっ…おぉ淳…」



「まったく…
成績まで仲良しじゃなくても
いいのに…
ねっ?」



千鶴は春香に

同意を求めた。



「うん…でも…
仲良しなのはいいことだよ」



春香は3人を見ながら言うと

微笑んだ。



「そうだよな」
「まぁねぇ」
「うん」



春香の言葉に

みんな笑顔で頷いた。



「そうだっ…
高校最初の夏休みだし、
みんなでどっか行こうぜ」



「おっいいねぇ。
でっどこ行く?」



淳の提案に

青希は賛同した。



「あー…私はいいや…
バイトも決まったしさ…
なんか今忙しいみたいで
なるべく入ってくれって
言われてるし…」



いつもなら

一番にはしゃぎ出す

千鶴の予想外の言葉に、

青希と淳は呆気にとられた。
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