愛になりたい
---月曜日。



何だか気のりしない登校時間。
足が重い・・・





「うぃーっす」


「え?センパイ・・・?」


「おっ、おはようございます」


「あれぇ・・・
 元気印の宮村が
 元気ないな・・・
 腹でも痛ぇのか?」


「ちっ、違います」


「何怒ってんの?」


「怒ってません!」


「まっ、いいけど・・・
 元気のいい 宮村の方が
 俺、好きだもんなぁ」




”スキ・・・・”

だなんで言わないでぇ・・・





そんなにカンタンに
言わないでよぉ・・・





カンタンに言えちゃう
”スキ”
なんだ・・・
アタシへの好きは・・・




「じゃぁ、放課後なっ」


左手を上げて反対方向へ行った


センパイの つめ襟の隙間から
絆創膏が覗いていた・・・



センパイが妙に
大人に見えた気がした・・・・



< 6 / 31 >

この作品をシェア

pagetop