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終わりでもなく始まりでもなく
〜月也サイド〜
君と出会ったのはこんな風に粉雪の舞う、寒い、冬だった―。
そんな干渉に浸りながら、うっすらと雪のかかったコンクリートの上を自分の足跡を付けるように歩いていく。
あたり1面雪が舞う景色の中で、僕の身にまとう学生服が、まるで誰かを弔うかのように黒く浮かび上がっていた。
熱でぼんやりした頭を雪が冷やしていき。
少しずつ冷たく、重くなっていく学生服は、僕の体にしっかりと重く、のしかかっていた。
普段から人通りの少ないこの桜の並木道は、雪と僕しかいなくて。
世界に一人きりにされたような孤独な感覚と、すべてから解き離された様な解放感が僕の頭をぐるりと一周すると、また体にのしかかる重みが、どこにも行けないように僕をここに縛りつけていた。
12時を少し過ぎた頃のこの道を、一人、重い体と足取りで歩いた。
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