お嬢様と執事
見るからに寝起きの格好だ
「見ないでよ…エッチ」
腕を前で交差させ隠しつつまた“そいつ”を睨む
「いや…その…申し訳ありません…」
そういうとそそくさと部屋を出る
相変わらず弄りがいがある
ではでは少し気分がよくなったし着替えながら自己紹介といこう
え?誰にって?そりゃあ…聞くのは野暮ってやつだ
ではもう一度気をとり直して…
私の名前は天川沙希、お嬢様ってやつだ。
天川財閥のご令嬢としてかわいい、かわいい言われて育った。
いわゆる箱入り娘…
そしてさっきから“そいつ”と呼んでいるのは黒木朔夜、私の専属の執事。
父の専属の執事である黒木柊さんの甥っ子。
性格は…まぁそのうちわかるだろう。