ラブ バレンタイン

そして昼休み。
香奈と一緒に教室でお弁当を食べていたら

「なぁ、ちょっといいかな」

といきなり晃が話しかけてきた。
なんだろう。
少し前のあたしなら、飛び上がるくらい喜んでたと思うけど。

晃の後についていくとそこは、中庭だった。
梅雨真っ只中の今日は、朝からずっと雨だった。
でも、外にでてみると太陽が出ていてとてもいい天気だった。

「どうしたの?いきなり呼び出したりして」

「あの、さ」

「うん」

晃は、少し黙っていきなり顔をあげて

「俺とつきあってくれないかな」

「えっ?」

「俺さ、ずっと前から、小学校のときからお前のこと好きだったんだ」


うそー。
ってことは、あたしたち少し前まで両想いだったてこと?
でも、
晃の気持ちには、こたえられないよ

「晃、ごめん」

「そっか、ごめんないきなり。彼氏とかいる?」

「うん」

「なら仕方ないな、でも俺あきらめねぇから。そいつが嫌になったら俺のとこ来ていいから」

「うん。ありがと」

「じゃあな、またこんど」
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