ラブ バレンタイン
帰り道
今日は、五時間授業。
五時間目、あたしは自分の教科書にらくがきしながら考えていた。
こんなあたしが裕太の彼女でいいのかな?
ほんとにあたしのこと好きなのかな?
5時間目が終わって先生のホームルームが終わると
「杏、今日あいてる?駅前のケーキや行かない?」
「うん!いいけど、どうしたのいきなり」
「きのう、福引でケーキバイキングのただ券あたったんだ!!ちょうど2枚あるし、ケーキ好きでしょ」
「うん!いくいく!!」
あたしは、ケーキやをめざして香奈と話しながら歩いてた。
「ねえねえ、あれ木村君じゃない?」
「ん?どこどこ?」
「うそだよ、あんたどんだけ好きなの」
「もー香奈のバカ。本当にいるかと思ったじゃん」
「ねえ、杏、あれ」
「もう騙されないからね」
「ちがうよ、ほんとにいる」
「えっ」
あたしは、すぐに探した。
大好きなあの人の姿を。
あたしが見たのは、裕太が女の子にうでをつかまれて一緒に歩いてるところ。
もちろん、裕太のお姉さんではない。