恋患い



ガラガラッ!!




『あの…』



知らない子が入ってきた。


色白なほんとに
患者ってかんぢの子




『みきチャン♪こっち座んなさいっ♪』




みきチャン…

この子が私と
同じ境遇の子……


みきと呼ばれた
その子は、
一番端のベットを選んだ。
でもベットに座ることなく


おどおどしていた



『あの…』



なんかいかにも


女らしい感じで、


あたしとは正反対。




あたしなんか


そんなおしとやかに
出来ないし…笑



『ここでいいですか??』



『いいわよ、ね?』


『あ、うん…あたしも勝手に選んじゃったし…』



『ならよかった…』


にこっ、と笑った笑顔…



かわいいって
素直に感じた。



くしゃっとした
笑顔は余計に人柄の
よさそうな、しかし
どこか弱々しさを
語るような笑い方だった。



まるで。




前のあたし。




かわいくは
ないかもだけど笑



気を使ってなんかいも



使ってきた笑顔…




その笑顔に


私は笑顔で返せなかった。
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