現代版 浦島太郎
大きな門をくぐるとバナナの城がそびえ建っていた。

「うわぁー、近くで見るとでかいなぁ。」

「太郎さん、いまから姫様のところに行きますがくれぐれもご無礼のないように頼みます ぞ。」

「はいはい。わかってますよ。」

「本当ですか?」

「あぁ。本当だ。」

「とても、心配ですが姫様をまたせるわけには行かないのでいきましょう。」

「失礼なゴリラだな…」

太郎がつぶやくと、ゴリさんがこわいくらいの笑顔で

「なにか、いいましたか?」

といってきたので太郎は引きつった笑みを浮かべ首をぶんぶんと横にふった。

「そうですか、ではこちらです。」

太郎はあまりゴリさんに逆らってはいけないと思ったのだった…
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