たった一言が言えなくて。
「もー、優汰、起きるの遅いっ!!私がどれだけ待ったと思ってるのー?」



「…へっ??」


腰に手をあてながら、俺を見てくるのは、紛れもなく桃香。


…なんだけど。


なんで、俺の部屋にいるんだよ?


しかも、“待った”って??



「なんで、お前…。ここにいるんだよ」



再び鼻歌を歌い出した桃香に俺は動揺しながら声をかける。


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