たった一言が言えなくて。

「よし。じゃあ、もう時間ないんだろ??はやく行けよ」



…よく、こんなに心の中と真逆なことが口から出てくるな。


すげぇな、俺。



「うん。ばいばい、優汰。また明日ね!!」


桃香は笑顔。


やっぱり、さっきの目は見間違いか。


「じゃあな。また明日!」



俺は桃香に手を振り、ゆっくり玄関のドアを閉めた。


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