あなたは誰と恋をする?《短編シリーズ》
校舎を出ると、遼は何も言わずにあたしのバッグを持ってくれて、
そしてそのまま、あたしの右手をギュっと握る。
あたしはこの瞬間がとても好きで、いつも遼の顔を見上げる。
遼もあたしを見下ろしてニッコリと笑う。
あぁ・・・この遼の笑顔をあたしが独占しているなんて・・・
好きすぎて、おかしくなりそ・・・
遼の瞳も、唇も、髪の毛も、手も、声も・・・
ぜんぶをずっと独占していたい・・・
この想い・・・伝われぇーーー!!
あたしは繋いだ手に念を送る。
「クスクス♪琴女ちゃん。俺も琴女ちゃんが大好きだよ♪」
「え?」
「琴女ちゃんの瞳も、唇も、髪も、手も、声も、柔らかい胸も、温かい中も・・・
ぜんぶ俺だけのものだから。」
・・・想いが・・・伝わってる・・・
「さぁて♪今日はどうする?買い物行く?カフェ行く?公園行く?」
「うーーーん。たまには公園がいいかな♪」
「じゃぁ、公園行こうか。」
「うん!!」
「・・・野外PLAYってたまにはいいかもね?」
「へ?!どゆこと?!」
「外でエッチ♪」
「だ、ダメーーーー!!」
あたしは手を振り払おうとするけど、遼は離してくれない。
「絶対、この手は離さないよ♪一生ね?」
遼はニッコリ笑った。
おわり