あなたは誰と恋をする?《短編シリーズ》
《授業後★真田碧》
授業が終わり、ホームルーム。
あたしの神経は背中に集中・・・
先生の話なんて全く耳に入ってこない。
・・《こ》・・《と》・・《め》・・・
・・《が》・・《す》・・《き》・・・
《ことめがすき》
あたしはバッと後ろに振り向く。
碧はニカっと笑う。
あぁ・・もう・・碧サイコーーー!!
帰りのホームルームの時は、必ず碧があたしの背中に文字を書いてきて、
あたしはそれを読み取る。
まわりから見ると、ただのバカップル。
「はい、じゃぁ解散!!」
先生の話が終わると、あたしはすぐに碧の方に身体ごと向く。
「もぉ、碧のせいで先生の話全く聞けなかったじゃんか!!」
「いいのいいの!!琴女は俺だけに集中してればいいんだから♪」
「うぅ・・・」 殺し文句・・・
「さぁて、帰ろうぜ♪今日さ、近くの駄菓子屋いかね?」
「うん!いいよ!!行こう行こう!!」
「今日はふ菓子を50本食ってやる!!」
「じゃぁ、あたしは5円チョコを大人買いしよっと!!」
「おぉ!!やるな、琴女!!」
《お前らは小学生かっっ!?》
クラス中がそう思ってるんだろうけど、誰もあたしたちバカップルにそう言う子はいない。