あなたは誰と恋をする?《短編シリーズ》
駄菓子屋に到着。
この駄菓子屋は、付き合いだして間もない頃に碧に連れて来てもらったお店で、碧が幼稚園の頃からあるらしい。
今時、まだこんな駄菓子屋ってあるんだぁ♪って感動したのをよく覚えてる。
あたしたちはお目当ての物を購入して、お店の前でラムネを飲む。
最近、やっとラムネも上手に飲めるようになってきた♪
ふと、お店の中にいる小学生に目をやると、とてもやんちゃそうな子が駄菓子屋のおばあさんと楽しそうに話をしていた。
・・・碧もきっとあんな感じだったんだろうなぁ・・・
なんだか心が温かくなった。
・・・碧とずっと一緒にいれたらいいなぁ・・・
そしたら、子供とまたこの駄菓子屋に通えるし・・・
きっと・・・しあわせな毎日なんだろうなぁ。
「あぁぁぁ!!当たった!!!!」
あたしが妄想に浸ってると、隣で碧が叫んだ。
「ガム当たった!!!」
そう言って、当たりと書かれた紙を見せてくる。
「俺、超ラッキーだし♪交換してこよっと♪」
碧、可愛い♪ホント子供みたい・・・
碧は当たりくじを持っておばあさんの元に行き、ガムをもう1個もらって、それをさっきのやんちゃそうな子にあげていた。
「ガムあげたの?」
「おぅ!アイツ、毎日おばあちゃんの話し相手になってるからさ♪ご褒美♪」
碧は嬉しそうな顔をして言う。
・・・碧ってホントに優しいんだなぁ。ますます好きになったよ。
「ずっと・・・碧と一緒にいたいな・・・」
あたしは思わず声に出していた。