ヒトノカタチ

「マスター??ドウシタノ??」

心配そうな顔で彼女が僕の顔を覗きこんでくる。


「あぁ、ごめんね。せっかく休日だから二人で家でゆっくりしようって言ったのに。」

彼女は小さく首を振って
「マスターガナントモナイナラダイジョウブ。」
と言った。


あぁ…彼女はただ、プログラム通りに言葉を発しているだけなのに、そうだとわかっているのに、なのにどうして彼女の一言でこんなにも心が安らぐんだろう…

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