あたしの愛、幾らで買いますか?
プロローグ~適当な名前~
かったるい高校の帰りの電車の中。

だるそうに音楽を

バカスカ聴いている時に、

隣に座ってるオッサンが

携帯電話の画面を見せてきた。


【可愛いね、いくら欲しい?】


今時、流行らないよ。

援助交際なんて。

でもね、あたしはそれに応えるよ。

耳に入っているイヤフォンを外して、

こう小声で言う。


「いくらくれるの?」


そういってニッコリと微笑む。


電車の中で交渉は成立した。



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