あたしの愛、幾らで買いますか?
―RRR…


部屋の電話が鳴る。

彼が手探りで受話器を上げて、

電話を耳にあてる。


「あゆ?起きた?」

「うん」

「時間だって。
 着替えよう?」


朔羅が先にベッドから起き上がり

テキパキと身支度を整える。


「あゆ?起きなよぉ」

「朔羅…」

「何?」

「歩美の服取って?」


その言葉に彼は笑いながら言う。


「今更、恥らっちゃって」

「五月蝿いなぁ~…」


意識をしてしまうとダメだ。

さっきまで裸で抱き合っていたのに、

裸で行動するのが恥ずかしい。



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