あたしの愛、幾らで買いますか?
身支度を整えた朔羅が制服を持って、

ベッドに腰をかける。


「…恥ずかしいの?」

「う・る・さ・い!」

「…可愛い」


そして、また額にキスをくれた。

下着は自分でつけたけど、

Yシャツなどは朔羅が着せてくれた。


「自分で着るよ…」

「俺がしたいの。
 甘えて貰いたいの。」


そう言う朔羅が凄く可愛かった。

だから、思わずギュウっと抱き締めた。

愛おしい愛おしい甘くてスパイシーな

香水の香り。

ずっと、こうしていたい…


「あゆ?
 嬉しいんだけどさ…
 時間が…ね?」


そうだった。

延長されちゃう。

思い出したように、あたしは

制服のスカートを履く。

カバンを持って、

朔羅の手を取って、

彼の肩に頭をつける。


そして、あたし達はフロントへ向かって

お金を払い、駐車場に止めてある

彼の車に乗り込む。





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