あたしの愛、幾らで買いますか?
歩道に一人残されるあたし。

朔羅は怒ったよね。

きっと…

やっぱり、あたしは後悔するんだ。


『言わなければよかった』


そう思うんだ。

あれは、朔羅なりの

‘拒絶’だよね。


「はぁ…」


あたしは、

やっぱりアスファルトの地面を

見つめて溜め息をつく。


だけど、

涙も溢れてきた。

ツーっと一筋の涙が…

なんて綺麗なものじゃなくて、

ドバーと溢れてきた。

女子高生が夜道の大通りを

泣きながら歩く。

変な光景だ。



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