あたしの愛、幾らで買いますか?
あたし達は昼休みを利用して

音楽準備室へ行く。

建前はお弁当を食べに。

本当はセックスをしに。

あたしはセックスさえ出来れば

食欲なんて沸かない。

不思議だけど。

誰かと肌が触れていないのが

一番のストレスなのだ。

体温を感じていたい…

ただ笹井はそれに体温で答えてくれる。


準備室に着くなり後から入るあたしが

鍵を閉める。

お弁当なんて口実だもん。


「安藤…」


そう言って制服のYシャツのボタンを

1つ1つ外す。

唇はあたしの耳や首筋を

行ったり来たりする。

少しかかる息が凄くゾクゾクする。


「声出すなよ?」


笹井はあたしの胸に触れる。

あたし、この瞬間が好き。

素肌で感じる鼓動が好き。

生きてるって感じるから。



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