あたしの愛、幾らで買いますか?
あ!歩美、
 本屋さん行ってもいい?」


エリが思い出したように言う。

あたしは、

本屋という場所が好きだから

コクリと頷いて快諾する。


「いつも読んでる雑誌の
 発売日なんだ!」


エリの目はとても輝いている。


「歩美は、
 どんな雑誌読んでるの?」

「ん~…」


彼女の問いかけに、あたしは

カッコイイお姉さん系の雑誌の

名前を出す。


「あたしと一緒だ」


エリの表情は、更に明るくなる。

あたしは毎月買っているわけでは

ないけれど、可愛い姫っぽいものは

どうも苦手なのだ。

幼少期の所為かな?




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